宇野社中紹介

 

 宇野社中は、 島根県浜田市宇野町にある、石見神楽を継承する団体です。

 昭和初期には、「宇野社中」として市内で神楽を奉納していましたが、昭和15年の火災により衣裳や道具類を消失し、活動が途絶えていました。

 その後は有志による地元での上演が何度か行われ、また、平成4年から平成10年頃にかけては、地元の子供たちが地区の行事などで神楽の上演を行っていました。しかし、少子化の波にのまれ、再び活動を休止することになってしまいます。

 平成15年、大人になったかつての教え子たちが「宇野神楽同好会」として団体を再結成し、地元を中心に活動を始めました。平成17年には「石見神楽宇野保存会」と名称を改め、市内外で活動を続けてきましたが、令和5年、再結成から20年経過を機に「石見神楽宇野社中」と改称し現在に至ります。

 地元での上演・奉納はもちろんのこと、市内での公演や老人ホームの慰問なども積極的に行っています。

 また、石見神楽を全国に知ってもらおうと、その足掛かりとして浜田市内にある県立大学の学生とも連携し、大学のサークルである「舞濱社中」の指導も行っています。

 八調子の勢いのある舞を得意とし、昔ながらの素朴さが醸し出す芸の美しさ・深みを大切に、郷土芸能の継承に努めています。